放ったらかしで資産運用ができる「みんなで大家さん」。運用期間は3〜5年で、他の不動産クラウドファンディングと比較しても長期間の運用です。
個人的には他の不動産クラファンのように数ヶ月で資金を入れ替えるよりも手間が少ないので、「みんなで大家さん」のような長期運用に満足しているのですが、出資を検討されている方は高額&長期間の運用に躊躇されるかもしれません。
さらにネット上では「みんなで大家さん」は返金されないなどの悪い噂が出回っており、出資に二の足を踏んでしまう要因になりますよね。
ただ「みんなで大家さん」は長期運用とはいえ中途解約(地位の譲渡等)が可能であり、出資金の解約時評価額(出資価額)が振り込まれます。そして、「みんなで大家さん」から分配金や出資金が振り込まれなかったという事例も確認できませんでした。
本記事では中途解約方法と注意点、また返金されないとの噂がなぜ出回ったか考察してみたいと思います。
是非最後まで御覧ください!
地位の譲渡等により中途解約可能
「みんなで大家さん」は不動産クラウドファンディングの中では珍しく中途解約可能です。
出資者やその家族が事故や病気などで急遽「みんなで大家さん」に出資した資金が必要になった場合、長期運用だと満期まで待つのが辛いですよね。
そんなときは中途解約を申請しましょう。
「みんなで大家さん」の中途解約方法は3つあります。
1.営業者への地位の譲渡(手数料3.3%)
2.第三者への地位の譲渡(手数料1.1%)
3.クーリングオフ(手数料0円※契約から8日以内)
【方法①】営業者への地位の譲渡
一般的に中途解約は“営業者への地位の譲渡”が該当するケースがほとんどだと思います。
知人等のツテのない方が都合のいいタイミングで契約解除をする方法はこの方法しかありません。
営業者への地位の譲渡のポイントは以下のとおりです。
・必要書類(※1)を営業者へ送付することで地位の譲渡(中途解約)可能
・出資価額の3.3%(税込み)の手数料が必要
・必要書類を受領した日から60営業日(約3ヶ月)以内に出資価額が振り込まれる
・譲渡日の前日までの利益分配金を受け取ることが可能
・地位の譲渡が多発した場合は、一時的に行なえない可能性あり
出資金を途中で返金するためには3.3%の手数料がかかることがわかりました。その他にも出資金の解約時の評価額(出資価額)についても補足が必要でしょう。
「みんなで大家さん」は他の不動産小口化商品と同様に元本保証されていません。解約時の不動産評価額によって出資金の返還額が変わってきます。
ではどのような計算方法によって返還額が定められているのか探っていきたいと思います。
返還額(出資価額)の計算方法
営業者への地位譲渡により返金される出資価額は下の内容のとおりです。
不動産の評価額(運用開始日から直前の運用基準日までの年平均賃貸利益を想定分配率で割った額)を分配割合に応じて分配した金額
※優先出資者に対しては優先出資金を上限とする
文章で書くとよくわからないですね笑
簡単に言うと下の図のように平均賃貸利益が80%(優先出資比率)を下回らなかった場合、満額返金されるといえます。
現在まで出資金が満額返還されなかった事例は確認できませんでした☆
地位の譲渡のスケジュール
地位の譲渡のスケジュールについては以下のとおりです。
譲渡日から60営業日以内に出資金の出資価額が振り込まれます。
譲渡日とは営業者が必要書類を受け取った日になるので、それまでに必要書類の記載や発送等の準備が必要ですね。
中途解約された方の事例
私は未だに「みんなで大家さん」の商品を解約したことがありません。なので、実際に解約した方の経験談に優る情報はないと考え、実際に中途解約された方の事例を2件ご紹介させていただきます。
どちらも解約された方がブログで経緯を綴った参考になる記事だと思います☆
時 期:2021年9月
解約口数:2口(200万円)
解約の理由(ブログによるとファンド商品に問題・欠陥があったわけではないとのこと)や解約の流れ、返金額の明細までわかりやすく記載されています。契約解除に必要な書類が速達で送られてくるなど、「みんなで大家さん」側の対応がスムーズであったという記載が印象的でした。
(https://www.kurochumacintosh.com/entry/【2021年8月期】みんなで大家さんの分配金実績&契約)
時 期:2021年12月
解約口数:1口(100万円)
こちらのブログでも解約の流れについてわかりやすく記載されています。解約できる事自体のメリットは大きく、投資初心者には安心できる商品なのかなと思うとの記載が印象的でした。
(https://papamamadandan.hatenablog.jp/entry/2021/12/07/104522)
【方法②】第三者への地位の譲渡
親族や知り合い等で地位を譲渡できる環境が整っている場合、第三者へ地位の譲渡ができ、手数料は1.1%(税込み)となります。
・出資価額の1.1%(税込み)の手数料が必要
・譲渡日の前日までの利益分配金を受け取ることが可能
第三者と営業者のどちらに地位を譲渡するにしても事前に営業者(担当者)へメールか電話で一報入れる必要があります。
【方法③】クーリングオフ
不動産特定事業法の26条に定められている通り、当該商品についてもクーリングオフを使えます。
・契約締結後書面交付を受けた日から8日以内であれば契約の解除が可能
・契約解除はその旨記載された書面を発したときに効力が生じる
・手数料不要
・出資金と運用益は返還される
クーリングオフについては契約内容を再考できる制度であり、短期間での決断が必要になります。
出資金が返金されないとの情報が出回っていたが…?
上述の通り「みんなで大家さん」は他の不動産クラウドファンディングでも珍しく“地位の譲渡”により中途解約可能です。
この制度は公表されている制度なのですが、ネット上では返金されないとの噂が出回っています。
およそその原因は平成25年に起きた営業停止処分によるものだと思います。
平成25年5月に「みんなで大家さん」は大阪府から60日間の営業停止処分を受けました。
もちろん分配金や出資金は一時的な遅延があったものの、全額振り込まれています。
ですが、当時の出資者の心境は、出資金が返金されるかどうか、また、分配金が振り込まれるかどうか戦々恐々としていたものと想像できます。
振り込まれない等の噂が広がった原因の考察ですが、当時の出資者の心境を綴った情報や営業停止処分についてのニュースがネット上に一部残っており、その情報を見た現在出資中の出資者が漠然とした不安に思い“返金されないんじゃないか”との噂が広がったんではないか推測されます。
まとめ
今回はみんなで大家さんの中途解約方法と解約されないんじゃないかとの噂についてまとめました。皆様の投資判断の一助になれば嬉しいです。
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